匠とは「いつでも気持ちよく、お客様をおもてなしできるよう 自分を律する力を持ち続けられる人」

No.4

コートヤード・マリオット銀座東武ホテル / 電話交換手

鈴木 裕枝

職 場

銀座駅から徒歩5分。多くのショッピング・観光・文化施設に囲まれている「コートヤード・マリオット銀座東武ホテル」。客室総数は206室あり、4つのレストラン&バー、宴会場やチャペルをもつ機能的で洗練された都市型ホテルである。鈴木さんはここで代表電話を受ける電話交換手としてチーフ、スタッフ併せて6名のチームの中核的存在として活躍している。

プロフィール

大学卒業後、外資系ホテルに入社し、電話交換の部署に配属となる。ここで6年間ホテルマンとしての心得、電話交換手の技術を習得する。4年目以降はチーム10名の電話交換手をまとめる室長として全体のマネジメントも行った。その後、結婚を機に退職。子育てが一段落してから、自宅近くのホテルでフロント業務や、大型ショッピングモールの総合インフォメーション業務等に従事する。2年前に、以前勤務したホテルの後輩である小林チーフからのラブコールを受け、当社の協働社員として現職に至る。

Episode1.繋ぐ

お客様最優先で行動する

鈴木さんが働く「コートヤード・マリオット銀座東武ホテル」の電話交換室には、毎日お客様からお電話が次々にかかってくる。内容は、宿泊予約、レストランへの問合せ、結婚式をはじめとする宴会予約、さらに宿泊客からモーニングコールの依頼まで多岐に亘る。そのような問合せやご要望に対し声だけで対応するため、集中力や対応力を必要とする業務である。
鈴木さんのチームが対応する電話は1日に200~250件もあり、電話交換手の対応によってホテルのイメージを左右するような内容もある。その中で鈴木さんの対応がお客様を救ったというエピソードがあった。
ある時、ホテルの女性トイレ前で男性同士のトラブルが発生した際、中のトイレを利用していた女性客から「怖くて外に出られない」と助けを求める電話があった。鈴木さんは不安で一杯のお客様に「もうすぐ警察が来るので安心してください」と伝えると同時に、フロントへお客様救出のため女性スタッフに現場へ急行してもらうよう依頼し、無事救出することができた。お客様が救出されるまでの間、鈴木さんはお客様と連絡を絶つことなく様子を伺いながら、外の状況を説明した。そのおかげでお客様は動揺することなく安心して救出を待つことができた。この冷静で臨機応変な対応は同僚だけでなく、ホテルスタッフからも勉強になったと後日コメントをもらったそうだ。
鈴木さんはこのエピソードを通じて「私たちの仕事は電話交換手である前に『ホテルマン』である」ということを再認識した。「お客様が快適にホテルで過ごしていただけるよう、ホテルで働く全ての人たちが1つのチームとなっておもてなしを繋ぐことが大切だ」という考えのものとに日々の業務に取り組んでいる。

手動の電話交換機で繋ぐ

職場でのコミュニケーションを大切に

Episode2.誇りを持つ

プロ意識を持って仕事に取り組む姿勢が「経験」を育てる

鈴木さんは、電話交換手は職人のようなものだと語る。“耳”から得る少ない情報で相手の状況を読み取り、適切な対応を行う。少しの沈黙があれば、そこから電話の相手が今、考えているのか、困っているのか、急いでいるのか等の状況を読み取る。それができるのは「経験」によるところが大きいのだが、鈴木さんは「ただ勤務年数が長いから経験が養われるのではなく、短期間でもプロ意識を持って主体的に仕事に取り組む姿勢が経験になる」と話す。
まだ慣れない頃は、相手の要望を読み取れず、お叱りを受けたり、急に怒鳴られることもあったという。それはとても精神的に辛く、次に電話のコール音が鳴るのが怖くなる時もあったが、「お金をもらって仕事をしている以上、プロ意識を忘れてはいけない」と自分を奮いたたせ、笑顔で電話を取り続けた。その繰り返しで少しずつ技術を養っていった。
外国人からの問合せにも、初めは英語で数字の聞き取りすら困難だったが、数年後には全国の電話交換手の英語応対コンクールで関東大会に出場するまでになった。英会話学校に通ったのは1年のみで、後はとにかく電話を取って実践を繰り返し、英語力を身につけた。このように失敗を恐れず「経験」を積み重ねてきたことが、今の鈴木さんのゆるぎない自信と高い技術へと繋がっている。

顔が見えないからこそ笑顔で

手元にある オペレーターの心得

from Staff職場スタッフから

人として尊敬できる先輩

委託業務ということで職場でのコミュニケーションの取り方が分からず小さくなっていたのですが、業務形態に拘らず「お客様のために」自信を持って仕事をすることを教えてもらいました。コミュニケーションを大切にする鈴木さんのおかげでオペレーター間やホテルスタッフとの交流が増え、職場が明るくなりました。

鈴木さんからのワンポイントアドバイス

電話対応の基本

会社の電話に出るということは、会社を代表して対応しているということ。対応次第で会社のイメージを判断されることもあります。今回はシチュエーション別に好感が持たれる対応例をご紹介します。

■電話に出るときは
相手に顔が見えなくても「笑顔」で、しっかり社名を言う。
外部からの電話であれば、面識がなくても「お世話になっております」と
すぐに挨拶する。

■お客様から何度も電話を頂いてしまった場合
毎回同じ対応をするのではなく「何度もお電話いただいているのに申し訳ありません。」
など相手の立場に立ったコメントを添える。
「こちらからお電話いたしましょうか?」など新たな提案しても良い。

■お客様のお名前が聞き取れなかった場合
「大変申し訳ありません。
 お名前が聞き取れなかったのでもう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」
「私、○○と申しますがもう一度お名前を伺ってもよろしいでしょうか」

■ポイント
・相手の立場を考えて話す
・怖がらず、たくさん電話に出て自分の引き出しを増やしていきましょう!

(2015年12月25日時点)